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不動産登記の基礎

2019/01/31 不動産登記の基礎

Ⅰ 不動産登記制度

⑴ 不動産登記の意義

不動産登記とは、不動産の物理的現況を国の機関である法務局備付の公簿(登記簿)に公示するとともに、これらについての権利変動などをすべてその公簿に記載して公示する制度である

⑵ 不動産登記制度の趣旨

不動産登記は、不動産に関する「物理的現況」と「権利関係」を登記簿に公示して、不動産取引の安全と円滑を図るための制度である

2 登記

⑴ 登記の意義

登記とは、公の帳簿(登記簿)に一定の事項を記載すること、または、その記載そのものをいう。すなわち、不動産登記とは、登記官という国家機関が、土地または建物の登記簿に不動産の物理的現況および不動産に関する権利関係を記載すること、または、記載そのものをいう。

登記には権利の客体(財産)に関する不動産登記と、権利義務の主体(法人格)に関する商業、法人登記がある

⑵ 登記の効力

1 登記の効力の種類

登記の効力には、対抗力、権利推定力、形式的確定力があり、公信力はないとされている。

2 登記の効力の内容

⑴ 対抗力

対抗力とは、当事者間で有効に成立した権利関係を第三者に主張できる法的効力のことをいう。不動産に関する物件の得喪および変更は、不動産登記法の定めるところに従って登記をしなければ、これをもって第三者に対抗できないとされている(民法177条)。

たとえば、AがBに不動産を売った後に、さらにAが同じ不動産をCに売った場合、現実にはめったにないと思われるが、登記を先に済ませたほうがこの不動産の所有権を取得する

⑵ 権利推定力

権利推定力とは、登記にはその記載どおりの実態的権利関係が真実存在するという推定を生じさせる効果のことをいう。例えば、A名義の不動産があり、実体上すでに売買によりBに移転されているとしても、Bの所有権の登記がない限り、Aを無視してBから不動産を買ったCに所有権移転の登記をすることはできず、いったんB名義に登記してからCに移転登記をすることを要する

登記がAにとどまる限りAに所有権があるとの権利推定力が働き、Aを無視して登記をなすことはできない。

⑶ 形式的確定力

登記の形式的確定力とは、ひとたびされた登記が存在すると、その登記が有効であるか無効であるかを問わず、その後、登記手続上は当該登記を無視して、登記手続きをすることができない効果をいう。

例えば、AからBが所有権を取得したが、所有権移転登記をしない間に、まったくのむ権利者Cが、A名義の登記を文書偽造によってCに移転したとしよう。この場合、Cの登記は全く無効の登記であるがAとBは、Cの登記を無視してAから直接Bに所有権移転登記をなすことはできない。これはC名義の登記が存在する以上、登記官は既存登記を有効、真正なものとして、登記手続きを処理しなければならないからである。

つまり、Cを登記義務者とする登記でなければ、登記はじゅりされないのである。

⑷ 実体法上効力を生じさせる効力

例えば、共同根抵当権の設定の際の共同担保の定めの登記(民法398条ノ16)や、順位変更の登記(民法373条3項)は、それらの登記がなされることによって、共同根抵当権の設定、順位変更の実体法上の効力が生じる。

⑸ 公信力

登記の公信力とは、登記簿上の権利が存在するもの、または登記簿上の権利者を真実権利者であるものと信じて取引した者が、権利を取得するものとして法律上保護されることをいう。我国の民法、不動産登記法上、公信力を認めた規定が存在しないので、登記に公信力はないと解されている。

これに対しては、民法の虚偽表示による善意の第三者保護規定(民法94条2項)、権限踰越による表見代理(民ぽ110条)の規定を巧みに用いることによって、結果的に登記に公信力を認めたと同様の効果を与えようとする解釈が、判例、学説の努力によって効果を納めつつある(最高裁昭和45年9月22日)。

 

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