司法書士の業務の範囲
司法書士の業務は一般に司法書士法３条で
１　登記供託に関する代理
２　法務局又は地方法務局に提出、又は提供する書類又は電磁的
記録の作成
３　法務局又は地方法務局の長に対する登記又は供託に関する
審査請求の代理
４　裁判所若しくは検察庁に提出書類又は筆界特定の手続きに
おいて法務局若しくは地方法務局に提出し若しくは提供する
書類若しくは電磁的記録の作成
５　前各号についての相談に応ずること
６　簡易裁判所における次に掲げる手続きについて代理すること
イ　民事訴訟法の規定による手続きであって訴訟の目的の価額
が１４０万円以下ののもの
ロ　民事訴訟法２７５条による和解の手続き又は支払督促の
手続きであって請求の目的の価額が１４０万円以下のもの
ハ　訴提起前における証拠保全手続又は民事保全法の規定に
よる手続きであって、本案の訴訟の目的の価額が１４０万円
以下のもの
ニ　民事調停法の規定による手続きであって調停を求める事
項の価額が１４０万円以下のもの
ホ　民事執行法の手続きであって請求の価額が１４０万円以下
のもの
７　民事に関する紛争であって紛争の目的の価額が１４０万円
以下のものについて、相談に応じ、又は仲裁事件の手続き若
しくは裁判外の和解について代理すること
８　筆界特定の手続きであって対象土地の価額として法務省令
で定める価額の合計額の２分の１に法務省令で定める割合
（現在は１００分の５）を乗じて得た額が１４０万円以下の
ものについて、相談に応じ又は代理すること

以上が一般的に捉えられている業務であるが司法書士法２９条
では上記の外、法令に基づきすべての司法書士が行うことがで
きるものとして法務省令で定める業務の全部又は１部とあり、
法務省令で定める業務として司法書士法施行規則３１条では
１　当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱により、管財
人、管理人その他これらに類する地位に就き、他人の事業の経
営、他人の財産の管理若しくは処分を行う業務又はこれらの業
務を行う者を代理し若しくは補助する業務
２　当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱により、後
見人、補佐人、補助人、監督委員その他これらに類する地位に
就き、他人の法律行為について、代理、同意若しくは取消を行
う業務またはこれらの業務を行う者を監督する業務
３　司法書士又は司法書士法人の業務に関連する講演会の開催
、出版物の刊行その他の教育及び普及の業務
そのほか・・・
以上をみると司法書士の業務の範囲は思ったよりかなり広いこ
とが分かります
すなわち、司法書士法２９条によると当事者に特に紛争が発生
していない限り金銭の額に関わりなく、財産管理の代理や経営
に携わることができることになります